コラム【肩こり】
肩こりは、厚生労働省の調査によると
男性:1000人中57.2人
女性:1000人中113.8人
となっており、年代別では40代が高く、73.2%が肩こりの症状を訴えています。
また全国の30代、40代の男女5000人を対象とした調査では73.5%が肩こりは国民病と回答しています。
この多くの人が経験するコリや痛みなどの不快な症状は、特にデスクワーク、スマートフォンの使用が増える現代社会においては、ますます肩こりは増えていきます。
この記事では、肩こりの原因、症状、改善法、予防策、そして肩こりが与える影響について詳しく解説していきます。
○肩こりとは・・・
肩こりは、肩・首・腕などの筋肉が緊張し、コリ感、重さ、シビれ感、痛み、などの不快感を引き起こす状態を言います。これは一時的なこともありますが、慢性的に続くことの方が多く、その原因はさまざまで、多いです。
肩こりのコリ感、重さ、シビれ感、痛みなどの不快な症状は、首・肩甲骨・背中上部などにも広がることがあり、症状はヒトによって異なります。
○肩こりの原因・・・
肩こりの原因は多岐にわたります。
・姿勢の悪さ
ヒトの頭の重さは約4~6㎏あり本来ですと骨格で支えられるのですが長時間のデスクワークやスマートフォンの使用による前屈み姿勢になり、結果として骨格だけでは支えられず、頭が前に行けば行くほど首肩の筋肉で頭を支えなくてはいけなくなります。頭が10°傾く毎に5㎏増えていくので良い姿勢で頭を支えるのはとても重要になります。この状態が続くとストレートネック・スマホ首など起こしやすくなります。また肩首だけでなく腕の筋肉も使いすぎてしまうと肩こりの原因になることもあります。この姿勢の悪さは座り方に問題があり坐骨で座ることが出来ず、骨盤が後傾しお尻で座ることで背中が丸まり猫背になり頭、肩が前に出て、肩甲骨も外に引っ張られることで、いわゆる巻き肩にもなり肩こりを引き起こしやすくなります。また、この姿勢の悪さは子供の頃の体育座りが正しくできていなかったことや、普段の日常生活での過ごし方により脳がいままでの姿勢を正しいものと判断してしまうため、常にその悪い姿勢になってしまいます。
・ストレス
精神的なストレスはカラダの筋肉を緊張させる要因になります。ヒトはストレスなどで緊張するとカラダを曲げる筋肉(特にカラダ前面の筋肉)が特に緊張しやすくなります。これは本能的に身を守ろうとするために起こります。そうすると肩の前側の筋肉が収縮し巻き肩になりやすくなります。また環境的なものも原因となることもあります。気温などの外気温、テーブルや椅子などの高さなどがそれにあたります。特にテーブルや椅子などの高さはパソコンなど使用する時に頭を前に倒してしまう要因にもなるため注意が必要となります。
・運動不足
運動不足により、特に姿勢を正しく保つために必要な腹筋が弱くなってしまっているヒトがとても多くいらっしゃいます。姿勢が保てないことでカラダにちょっとしたズレが生じ歪んでしまうことで、筋肉も正しい位置からズレ、それによって、より使われやすい筋肉と使われにくい筋肉ができてしまいます。筋肉は曲げること(収縮)と伸ばすこと(伸張)が必要で、それらが上手く出来ることで血液を循環させることができます。血液循環が悪くなることで血行不良になり、それにより肩こりの原因となる肩や首、腕の筋肉がこわばり、肩こりを引き起こしやすくなります。運動することで筋肉を柔軟に保ち、関節の可動域を出すことで血行を促進させます。そのため定期的な運動は肩こりの予防にとても重要となります。
・睡眠の質の低下
自分のカラダに合わない枕やマットレスの使用は睡眠の質を低下させます。合わないものを使用し続けると、睡眠中の姿勢を悪化させ、それにより熟睡を妨げ、カラダの回復を遅らせてしまいます。そうすると熟睡ができずカラダを回復させるホルモン(成長ホルモン)が100働かないといけないものが100働かなくなり、カラダを回復させなくなってしまいます。またヒトは熟睡中に寝返りをうつことで、その日のカラダの歪みを治していると言われているので、睡眠の質が低下し熟睡中の寝返り回数が少なくなるとカラダの歪みが改善されずに歪みが定着してしまう原因にもなります。そうするとカラダが十分にリラックスできず、筋肉の緊張が解けないまま朝を迎えてしまうので、朝スッキリと目覚めることが出来なくなってしまいます。
・内科的疾患
肩こりは特定の内科的疾患の症状であることもあります。
筋肉による症状では、「ここが痛い」などカラダの痛む部位がはっきとしていることが多く、動作をすることで痛みを感じることも特徴の一部になります。一方、内科系の病気のサインとなる内臓疾患の痛みは、「肩あたりが痛い」など漠然としていたり、何もしていない安静時にも痛みを感じたりすることがあります。またマッサージをしても改善はみられず、なかなか改善しないことが多くあります。では肩首に表れる病気はどんなものがあるかというと、左肩には心疾患などの心臓の異常、右肩には胆系の疾患がよく知られています。また肩甲骨あたりになると右は肝臓、左は膵臓も関連してきます。
○肩こりの症状
肩こりの症状は一般的に、コリ感・硬さ・痛み・重さなどや、ヒドくなると頭痛・首痛・目の奥の痛み・シビれ・麻痺感・吐き気など、軽い症状から重い症状まで様々になります。
・コリ感、硬さ、重さなど局所的な症状
肩こりの症状でいちばん多く占めるのが、肩首、肩甲骨周辺の違和感、痛み、重だるさになります。特に僧帽筋という首から鎖骨・肩甲骨・背骨にある大きな筋肉がメインで起こります。ただこの筋肉以外にも肩甲骨を外に引っ張ってしまう、前鋸筋、それによって引っ張られてしまう菱形筋、カラダの全面にある大胸筋、肩甲骨にくっついている小胸筋なども原因となります。カラダが歪むことで筋バランスが崩れ緊張し血行不良となりコリ感・硬さ・重さなどの症状を引き起こしてしまいます。
・頭痛
肩こりの状態が続きヒドくなると首と頭の後ろ(後頭部)の境目が圧迫され頭痛を引き起こすことがあります。この頭痛は目の奥の痛みだったり頭全体を締め付けられるような痛みだったりこめかみの痛み、そして首と後頭部の辺りの痛みだったりします。基本的にはお昼過ぎぐらいから夕方にかけて起こりやすいのが特徴です。これは仕事中の姿勢が関与していることがほとんどです。そのため姿勢はとても重要になってきます。
・シビれ、麻痺感
シビれは筋肉の血行不良により起こります。正座をしたときに足がシビれたり麻痺することと同じイメージです。長時間同じ動作で作業したりしているとずっと縮こまる筋肉とずっと伸ばされる筋肉が出てきてしまい血行不良を起こしてしまいます。筋肉は伸び縮みをすることで血液を流すのでこれが出来なくなってしまうと筋肉が酸素不足になってしまい症状が出てきます。
・めまい、吐き気
首肩の筋肉が緊張し神経・血管を圧迫すると、その近くにある嘔吐中枢や目の神経が反応してしまい、めまいや吐き気をもよおすことがあります。また血行不良により脳へ酸素が供給されにくくなり立ち上がった瞬間に立ちくらみ症状を起こすことがあります。いずれも不良姿勢により頭が前にでることで起こりやすい状態になります。
○肩こりの改善治療法
肩こりを改善する方法はさまざまあります。
その中のいくつかを紹介していきます。
・整体
整体はカラダの歪みを整え姿勢をよくし負担のない状態にしていきます。様々な手技があり優しい刺激から強い刺激まで好みに合せて施術することができます。整体では骨格からバランスを整えていくので肩こり首こりなどの症状だけでなく、キレイな姿勢になれたり、頭・顔が小さくなる小顔効果、ヒップアップなどの美容効果も同時に得られます。
・マッサージ
マッサージは、肩こりを改善する一般的なものです。固まった筋肉をもみほぐし筋肉の緊張を緩めます。緩めることで血行が良くなり溜まっていた老廃物がなくなり、コリ感・重さ・痛みなどの症状が改善されてきます。ただし、カラダの歪みに関してはアプローチ出来ない部分でもあります。
・鍼灸
鍼灸治療も肩こりの改善に役立つ治療法になります。
東洋医学の考えで、カラダの陰と陽のバランスを整えます。
経絡上にあるツボに鍼や灸をすることで血流をよくし症状の緩和をはかります。また東洋医学の考えとは別にコリ固まった筋肉に鍼を刺し電気を流すなどのやり方もあります。
・ストレッチ
ストレッチは、コリ固まった首肩の筋肉を柔軟にし、可動域を保つのに有効です。また日常生活の中で自分自身で行えるので肩こりの予防にとても重要になります。
・入浴
入浴は、筋肉の緊張だけでなくストレスも緩和してくれます。
湯船に浸かることで、浮力がかかり血行を促進してくれます。そのためシャワーだけで済ませず、しっかりと湯船に浸かることが重要になってきます。
・薬
とても痛みが強い場合は痛み止めのお薬を飲むことをおすすめします。
少しでも症状を緩和させストレスを軽減させることを第一に考えます。
薬はあくまでも症状を緩和させるものになるので根本的な改善にはつながりません。根本的な改善をお望みの場合は、整体・マッサージ・ストレッチ・鍼灸など専門に行っているところで施術を受けることをおすすめします。
・物理療法
一般的に物理療法は整形外科のリハビリや接骨院で使われる療法になります。温熱療法・電気療法・牽引療法・超音波療法などを利用し、筋肉の緊張を緩和させ血液の流れを良くし、症状の改善をはかります。
○肩こりの予防法
肩こりを予防するには、日常生活の見直しや工夫などが必要になってきます。
・キレイな姿勢を保つ
これがいちばん簡単なようでいちばん難しいところです。
脳が長年の姿勢を認識してしまっているので悪い姿勢を作ろうとしてしまいます(元に戻そうと)。特にデスクワークで長時間仕事をしている方、スマホを手放せない方は姿勢が乱れやすいので特に注意が必要になります。PCやスマホの画面を目の高さに合わせ、頭頂部を上に引っ張られている状態を意識しながら背中を伸ばし、お臍と恥骨の真ん中あたりを凹ませ(キツいズボンを穿くイメージ)、肩甲骨を少し背骨側に引き寄せながら肩をリラックスさせ、アゴを引きながら頭が前に出ないようにします。言葉で書いたり、伝えたりするのはスゴく簡単なのですが、これがいちばん難しいです。少しでも意識してもらえたらと思います。
・休憩と適度な運動
長時間同じ姿勢でいると、首や肩の筋肉が伸び縮みできなくなり血液の流れが悪くなってしまいます。定期的に休憩をとり、適度な運動をすると筋肉の緊張が解け血行がよくなり肩こりが軽減します。大きく肩回し(肩甲骨を回すイメージ)や胸の前で両手を合わせ5秒キープし一気に力を抜くアイソメトリックな運動など効果的です。休憩は心のリフレッシュになりますので緊張していた交感神経が緩むのでリラックス効果バツグンになります。
・ストレス管理
ストレスは肩こりの大きな原因の1つです。そのためストレスの管理はとても重要になってきます。趣味等でストレスを発散できるものを見つけてもらえると嬉しいです。十分な睡眠を取るでもいいですし、ヨガをおこなう、没頭できる趣味を持つでもかまいません。心のリフレッシュが出来るだけでも肩こりは軽減できます。ストレスは交感神経を高ぶらせ筋肉の緊張を起こしてしまいます。そのため反対の副交感神経を働かせるのが重要になります。ストレスはビタミンCを大量に消費してしまうのでビタミンCを摂取することも必要になります。
・バランス良い食事
バランスの良い食事は肩こりの予防にとても重要になります。筋肉系でみるとビタミンB群・カルシウム・マグネシウムが筋肉の機能をサポートしてくれます。また鉄分は血液を作る上で欠かせない栄養素になるのでとても重要になります。現代の日本人のほとんどは貧血持ちですので鉄分は肩こりにも必要ですがそれ以外のカラダの機能を考えてもとても大切になります。現在は技術の発達でフライパンに様々な加工が施されているので食器からの補充が難しくなっています。いまの世の中食材だけで必要な栄養素を揃えようと思うととても難しいです。そのためバランスの良い食事に関しましてはサプリメントの活用も考えてみるのも必要になってきます。むしろ上手く使った方がコストも掛からずカラダにも良いです。
○肩こりが日常生活に与える影響
肩こりは単に肩がこったなどの不快な症状にとどまらず、日常生活に沢山の影響を与えます。
・仕事の効率が低下
肩こりになると、肩首肩甲骨など周辺がコリや重だるさ、痛み、シビれなどの症状が出てきて集中出来なくなり、作業効率の低下につながります。さらにヒドくなると頭痛を引き起こすので仕事が出来なくなることもあります。デスクワークの方や車を運転する方などにとって、肩こりは大きな問題になります。
・ストレスの増加
肩こりの不快感は、イライラなど引き起こし対人関係にとても影響を与えます。特に接客業の方や保育士、CA、看護師、ケアなど対人の仕事をされている方々は少しの肩こりでも接客などに影響が出てきてしまいます。いつもは気にならないことでも気になったりしてしまうので精神的な負担になります。またお子さんをもつお母さんも日々のストレスで大切な我が子に笑顔で接する事も出来なくなってしまいます。保育園・幼稚園・子供と顔を合わせるとき笑顔でお迎え出来ていますか?それだけ肩こりのストレスは対人関係に影響を及ぼします。
・睡眠への影響
肩こりが原因で夜寝ている時に痛みを感じ眠りが浅くなってしまうことがあります。十分な質の良い睡眠ができないと、寝ている時にカラダを回復させてくれるホルモンや寝返りが少なくなってしまい結果として肩こりを長期間持続的に起こしてしまい、朝スッキリと起きることが出来なくなってしまいます。ヒトは1日のカラダの歪みを睡眠中に改善させているのでカラダの歪みも改善出来なくなってしまいます。
○まとめ
肩こりはいまや国民病と言われています。現代社会のシステム上ほとんどの方が経験する症状になります。
肩こりの原因の、姿勢の悪さ・ストレス・運動不足など様々になりますので改善するも様々なアプローチが必要となります。
○当院での改善方法
当院では、1回で丸ごと全部(頭部・顔・肩腕・お腹・股関節・骨盤・下肢)を改善する施術で、みな様が毎日快適に過ごせるおカラダを作るサポートをしております。
○当院をご利用される方々
横浜市(神奈川区・西区・中区・保土ケ谷区・港北区・港南区・金沢区・戸塚区・栄区・旭区・南区・磯子区・緑区・青葉区・都筑区・泉区・鶴見区・瀬谷区)
川崎市(川崎区・幸区・中原区・宮前区) 藤沢市・茅ヶ崎市・横須賀市・鎌倉市・逗子市
東京都(品川区・大田区)
にお住まいの方々
○当院の場所
横浜駅きた西口から徒歩3分
〒221-0835 神奈川県横浜市神奈川区鶴屋町2-19-4 神谷ビル5階
電話:0453117847
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